アロマテラピーでもっともポピュラーな精油
ラベンダーは、すぐれた鎮静効果とともに鎮痛や殺菌、血圧降下など、幅広い用途があることから、アロマテラピーでもっとも広く利用される精油です。ヨーロッパの山地に生育しているハーブで、精油はリラックス効果が高く、安眠効果があることで有名です。古代ローマでは、傷の手当てに、このハーブを浴槽に入れて沐浴していました。また、防虫効果があることも古くから知られており、ヨーロッパでは肌着入れにラベンダーの花穂の入ったサシェを入れて、虫よけにしていました。ラベンダーにはたくさんの種類がありますが、officinalis種は香りが特にすばらしいものです。
ラベンダーのデータ
学 名 |
Lavandula officinalis
|
---|---|
英 名 |
Lavender
|
科 名 |
シソ科
|
抽出部分 |
花のついた先端部分
|
抽出方法 |
水蒸気蒸留法
|
主産地 |
フランス、イタリア、ハンガリー、イギリス
|
主成分 |
酢酸リナリル、リナロール、ラバンデュロール
|
香りのタイプ |
ハーブ系
|
香りの特徴 |
フローラルでフレッシュな甘い香り
|
ノート |
ミドル
|
使用上の注意 |
妊娠初期は使用を避けること。低血圧の人は催眠作用が働きすぎることがあるので、車の運転など、集中力を要する作業の前は使用しないよう注意を。
|
主な作用
血圧降下作用、健康回復作用、抗ウイルス作用、抗うつ作用、細胞成長促進作用、鎮静作用、鎮痛作用、通経作用、デオドラント作用、利尿作用
心への作用
自律神経のバランスを整える作用があり、不安やストレスを抱えた心を癒して、深くリラックスさせるのに有効です。また、脳内物質のセロトニンの分泌を促すことにより、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌も促進されるため、不眠の解消にも優れた効果を発揮します。
うつ・無気力・リラックス・不眠・ストレス
身体の作用
筋肉を弛緩させる作用や、痛みを鎮める作用、痙攣を抑える作用があります。頭痛や筋肉痛、胃痛、月経痛などの症状の親和にも有効です。免疫力を強める働きもあり、感染症の予防にも役立ちます。
呼吸器の感染症全般・気管支炎・喉頭炎、咽頭炎、口内炎、扁桃炎・頭痛、偏頭痛・血圧を下げる・貧血、頻脈・尿の出をよくする、むくみ・体内の毒素の排泄・筋肉痛・免疫力を高める・月経不順、PMS
肌への働き
抗炎症作用や殺菌・消毒作用、癒傷作用、細胞成長促進作用などがあり、傷の治りを早めます。特に、軽いやけどの応急手当てに優れた効果を発揮します。痛みが治まり、跡が残りにくくなります。ほかにも、手荒れや靴ずれ、マメ、虫刺されの手当てにも有効です。妊娠線の予防・解消にも役立ちます。
肌細胞の再生を促す・体臭・皮膚炎、湿疹、やけど・ニキビ・しみ、くすみ・虫除け
おすすめの利用法
芳香浴、入浴、トリートメント、ヘアケア、スキンケア
相性のよい精油
安眠には、心の疲れを癒すオレンジ・スイートやカモミール・ローマンとのブレンドがおすすめです。ベルガモットとのブレンドは、パニックやヒステリーを鎮めるのに効果的です。イランイランとのブレンドは、高ぶった心をリラックスさせたいときにおすすめです。
特に合う精油
カモミール・ローマン、カモミール・レモン、イランイラン