日本では「白檀」の名で親しまれる精油
日本では「白檀」の名で親しまれるサンダルウッド。インドでは「涼を呼ぶ木」といわれるように、怒りや興奮、執着心などを解き放つ香りとして、古くから寺院の薫香や瞑想に用いられています。誰にも邪魔されず、安らかな時間を過ごしたいときに香らせると、深みのある香りが緊張を解きほぐし、心を穏やかにして、深いリラックスへと導いてくれます。また、肌をやわらかくして引き締める効果があるため、スキンケアにも人気です。刺激が少なく、リラックス効果が高いことから、マッサージにもよく用いられます。さらに、催淫作用をもつことから、香水の原科としてもよく使われています。精油は香り立ちが弱く、つい多めに使いがちですが、定着性が高く香りが長く残るので、使用量に注意します。年とともに香りが成熟し、品質が向上する数少ない精油の一つです。
サンダルウッドのデータ
学 名 |
Santalum album
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英 名 |
Sandalwood
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科 名 |
ビャクダン科
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抽出部分 |
心材
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抽出方法 |
水蒸気蒸留法
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主産地 |
インド、インドネシア
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主成分 |
サンタロール、サンタレン
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香りのタイプ |
エキゾチック系
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香りの特徴 |
甘くエキゾチックな香り
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ノート |
ベース
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使用上の注意 |
衣類につけてしまうと、洗ってもなかなか香りが消えないことがある。妊娠初期やうつ状態のときは使用を避ける。
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主な作用
強壮作用、去たん作用、駆風作用、催淫作用、収れん作用、消炎作用、消毒作用、鎮咳作用、鍾けい作用、鎮静作用、皮膚軟化作用、利尿作用
心への作用
鎮静作用があり、強い緊張や興奮をやわらげます。活発に働きすぎている脳の働きを鎮める効果があるので、自分の内面を深く見つめたいときや、睡眠の導入におすすめです。催淫作用があるので、インポテンツや冷感症といった性的障害の改善も期待できます。
ストレス・リラックス
身体の作用
優れた殺菌・消毒作用や抗炎症作用があり、膀胱炎などの泌尿器系のトラブルや、のどの痛みにも効果を発揮します。心臓を強くする作用やうっ滞除去作用もあるので、血のめぐりがよくなり、冷え性やむくみにも有効です。
気管支炎・せき、のどの痛み・風邪からくる頭痛などの痛み・尿の出をよくする・膀胱炎・下痢・身体を温める・神経痛、坐骨神経痛・性欲を高める・インポテンツ、冷感症
肌への働き
皮脂の分泌を調整する作用があるので、乾燥肌にも脂性肌にも効果を発揮します。炎症を抑える働きがあるので、にきびや肌荒れの改善にも役立ちます。エモリエント作用により、肌をやわらかくして潤わせる効果があるので、トリートメントに使用するのもおすすめです。
肌を柔らかく滑らかにする・老化防止・乾燥性湿疹・かゆみ・二キビ・乾燥肌
おすすめの利用法
芳香浴、入浴、トリートメント、ヘアケア、スキンケア
相性のよい精油
粘度が高くて揮発しにくいので、この精油とブレンドすると芳香が持続しやすくなります。また、ほかの香りとなじみやすく、数種類のブレンドにも向いています。ローズやジャスミンなどのフローラル系や、フランキンセンス、ラベンダー、パチュリなどともよく合います。
特に合う精油
ローズ、ジャスミン、フランキンセンス