ジャーマンカモミール

婦人科系のトラブルに古くから利用された精油

ジャーマンカモミールはほのかに香る甘酸っぱさのなかに、辛さを含んだ芳醇な香りの精油で、婦人科系のトラブル解消にも古くから利用されてきました。「アズレンブルー」と呼ばれる精油の濃い青色は、蒸留時に生成されたカマズレンという成分によるもので、強い抗炎症、抗アレルギー作用があります。カマズレンはローマンカモミールにも含まれていますが、ジャーマンカモミールのほうがはるかに含有量が多く、そのためスキンケアなどに使われることが多いようです。一年草のジャーマンカモミールはローマンカモミールに比べて苦みがなくフルーティー。ハーブティーとしても親しまれており、古くから民間療法に用いられていた植物です。

ジャーマンカモミール写真1ジャーマンカモミール写真2ジャーマンカモミール精油写真

ジャーマンカモミールのデータ

学 名
Matricaria chamomilla
英 名
Chamomile german
科 名
キク科
抽出部分
抽出方法
水蒸気蒸留法
主産地
ドイツ、フランス、ハンガリー、モロッコ
主成分
セスキテルペン類、カマズレン
香りのタイプ
フローラル系
香りの特徴
リンゴに似たフルーティーな甘さを含む香り
ノート
ミドル
使用上の注意
衣服などにつけると、洗っても落ちないことがある。妊娠初期は使用を避けること。ブタクサなどキク科植物のアレルギー保有者は、必ずパッチテストを行うこと。

スポンサードリンク

ジャーマンカモミールの効果・効能

主な作用

引赤作用、駆風作用、抗炎症作用、殺菌作用、収れん作用、止痺作用、消炎作用、鎮けい作用、鎮静作用、鎮痛作用、通経作用、発汗作用、ホルモン様作用

心への作用

鎮静作用があるので、不安や緊張、怒り、恐怖などの感情をやわらげてくれます。たまったストレスから心を解放し、安定した精神状態へと導くので、忍耐強くなりたいときにも力を発揮する精油です。

リラックス・不眠

身体の作用

粘膜を保護して胃壁を修復する働きがあり、弱った胃を癒してくれます。消化促進作用や鎮痛作用があるので、腹痛や胃痛、消化不良による下痢などにも効果を発揮します。また、通経作用もあるので、月経痛の緩和、月経周期の調整にも役立ちます。

頭痛、偏頭痛、月経痛・気管支炎・口内炎、扁桃炎・花粉症・局所の血流不良・リウマチ・膀胱炎

肌への働き

優れた抗炎症作用や癒傷作用があるので、にきびやじくじくした皮膚などに効果を発揮します。止痺作用があり、かゆみを伴う乾燥肌のケアに役立ちます。また、皮膚の再生を促し、かたくなった皮膚をやわらかくして、弾力のある肌へ生まれ変わらせてくれます。

かゆみ・ニキビ・やけど、虫刺され・皮膚炎、湿疹

おすすめの利用法

芳香浴、入浴、トリートメント、ヘアケア、スキンケア

相性のよい精油

消化器系の不調には柑橘系、婦人科系の悩みには、ゼラニウムやクラリセージ、イランイランをブレンドすると効果が高まります。また、かゆみを伴う皮膚トラブルには、メリッサとのブレンドがおすすめです。

特に合う精油

ネロリ、ゼラニウム

ページの先頭へ