強力な殺菌効果を持つ万能薬の精油
かすかにカンファーのような香りがするティートリーの精油は、そのスッキリした香りで気持ちを鎮め、頭をはっきりさせてくれます。とくにショックでふさいだ心のリフレッシュに効果があるといわれています。オーストラリア先住民のアボリジニが、この木の葉をお茶にしていたことからこの名がありますが、ツバキ科の「チヤの木」とはまったくの別物です。彼らは古くから、お茶だけでなく、感染症や傷などを治す万能薬として、この葉を利用していました。殺菌作用や消毒作用に優れ、第二次世界大戦中は傷の手当てに使われました。風邪などの予防や花粉症の症状緩和に有効なので、寒い時期や花粉の気になる季節に活躍する精油です。
ティートリーのデータ
学 名 |
Melaleuca alternifolia
|
---|---|
英 名 |
Tea tree
|
科 名 |
フトモモ科
|
抽出部分 |
葉
|
抽出方法 |
水蒸気蒸留法
|
主産地 |
オーストラリア、ジンバブエ
|
主成分 |
テルピネン-4-オール、1.8-シオネール
|
香りのタイプ |
樹木系
|
香りの特徴 |
フレッシュで鋭い香り
|
ノート |
トップ
|
使用上の注意 |
敏感肌の人は、皮膚刺激を感じる場合もあるので、注意を。妊娠初期の使用は避ける。皮膚に直接つける場合は必ず事前にパッチテストを行うこと。
|
主な作用
強心作用、去たん作用、抗ウイルス作用、殺菌作用、殺真菌作用、殺虫作用、刺激作用、消毒作用、発汗作用
心への作用
ストレスや不安が蓄積して気持ちが沈んでいるときや、ショックを受けて心がふさいでしまったとき、煮つまってしまって物事を冷静に考えられないときなど、リフレッシュの必要なときに効果を発揮します。頭をスッキリさせ集中力や記憶力を高めたいときに役立ちます。
ショック症状・うつ・神経衰弱・頭をすっきり明快にする
身体の作用
強い抗ウイルス作用と免疫賦活作用があり、白血球を活性化する効果があります。風邪やインフルエンザなどの予防、呼吸器のトラブル解消にも有効です。特に、鼻が詰まって頭がぼんやりする花粉症の症状を緩和するのに優れた効果を発揮します。
呼吸器系の感染症全般・風邪、インフルエンザ・気管支炎、副鼻腔炎、喉頭炎、咽頭炎、口内炎、扁桃炎・体内の毒素の排出・免疫力を高める・静脈癌・痔・PMS
肌への働き
非常に優れた殺菌・殺真菌作用を持っているので、にきびや傷、水虫などの症状を緩和するのに有効です。抗炎症作用もあり、蚊やハチ、ノミなどの虫に刺されたときにつけると、治りが早くなります。日焼けなどで炎症を起こしている肌にも効果的です。
皮膚の感染症 ・発汗をよくする・ヘルペス・やけど・日焼け・イボ、水虫
おすすめの利用法
芳香浴、入浴、トリートメント、ヘアケア、スキンケア、ハウスケア
相性のよい精油
香りの似ているユーカリと合わせると、風邪の予防や花粉症を緩和します。ペパーミントやローズマリーとのブレンドは、頭をクリアにし、集中力を高めたいときにおすすめです。香りの鋭さが気になる場合は、柑橘系の香りと合わせてみてください。
特に合う精油
ペパーミント、レモン、ローズマリー