100%天然素材で、さまざまな有効成分が含まれる精油ですが、その作用はとても強力です。使用法を間違えると、皮膚炎を起こしたり、体に害があることもあるので、使用するときは注意が必要になります。赤ちゃんに使用したり、原液を直接肌につけたり、口に入れたりするのは避けましょう。
また、体質によっては、精油が合わないこともあります。肌に使用するときは、事前にパッチテストを行い、アレルギー反応がないかを確認しましょう。特に、高齢者や子供、妊娠中、敏感肌の人などは使用に注意が必要です。精油の種類によって注意事項や適した使用法が異なるので、きちんと確認してから使用することが重要です。
1.絶対に飲まないように
精油は絶対に飲んではいけません。もし誤って飲んでしまった場合は、すぐに水で口をすすいで精油を吐き出し、医師の診断を受けましょう。マグカップを使った芳香浴では誤飲に十分注意してください。
2.肌に直接つけない
精油は直接肌につけるには刺激が強すぎます。アロマテラピーで肌や髪に用いる際には、必ずベースオイルや精製水で希釈してから使うようにしましょう。
3.パッチテストを行う
マッサージやスキンケアなどに使用する前には、パッチテストをした方が安心です。腕の内側など皮膚の柔らかいところに、希釈した精油を綿棒で塗り、1日様子をみます。肌が赤くなったりかゆくなったりした場合は、使用は控えましょう。
4.赤ちゃんへの使用は厳禁
1歳以下の赤ちゃんへの精油の使用は厳禁。また、3歳未満の乳幼児は、芳香浴
外の精油の使用は危険です。芳香浴などの際も、乳幼児には使用できない香りがあるので注意してください。3歳以上の子供や高齢者、妊婦は一部の精油を除いてアロマテラピーを楽しめますが、使用する場合も香りは控えめにしましょう。4歳以上の子供は、パッチテストを十分に行った上で、使用の判断をしてください。
5.妊婦への注意
妊娠中はマッサージなど直接肌に触れるような使い方は避けます。通経作用のある精油は使用しないようくれぐれも注意しましょう。
6.既往症のある場合
高血圧、低血圧など既往症のある場合は使用を避けたほうがいい精油があります。不安のある場合は、専門知識のある人や医師に相談しましょう。
7.使用期限を守る
精油にも使用期限があります。香りや作用が衰えるだけではなく、害が出る場合もあるので注意が必要です。開封したら使用期限までに使い切ってください。ただし、サンダルウッドやパチュリなどは、年月を重ねるほどに香りの質が向上するといわれています。
8.直射日光に注意する
柑橘系など、精油には光毒性のあるものがあります。光毒性とは、マッサージなどの使用直後に紫外線を浴びると、皮膚が赤く腫れ上がってしまう症状です。このような特性を持つ精油は、使用した直後から半日程度は日光に当たらないように十分な注意がひつようになります。
9.火気に注意する
精油は引火する可能性があります。火気には十分に注意してください。台所での使用やストーブのそばでの使用は、特に注意が必要です。
精油は光や熟、湿気や金属などの影響を受けやすく、香りや色、成分が変化してしまうことがあります。また、揮発性が高く、酸化もしやすいので、遮光性のある茶色やブルーなど、色のついた瓶を選ぶようにしましょう。開封したら揮発しないように、すぐにキャップを締めることも大切です。
保存は直射日光の当たらない、風通しのよい冷暗所で場所にします。湿気の多いバスルームや火の気のあるキッチンなどは避けるようにしましょう。
アロマテラピー専門店では専用の箱やバッグを扱っているので、利用すると便利です。保存は未開封なら約2年、開封したら約1年を目安にしましょう(例外もある為、各精油の注意書きを参考にしてください)。柑橘系は劣化が早いので、開封したら半年を目安に使い切るようにしてください。